JMEI Global Healthcare Leaders No.008 「小さな革新的技術」を取り込み続けるMedTech企業
Boston Scientificは、JMEIの未来企業発掘を考えるうえで非常に重要な会社です。
理由は、現在の業績が良いからだけではありません。
自社開発+M&A+戦略投資によって、新しい医療技術を継続的に取り込む能力が高いからです。
2026年第2四半期の売上高は54億42百万ドル、前年同期比7.5%増、オーガニックでも7.0%増でした。GAAP純利益は9億700万ドル、調整後EPSは0.86ドルでした。
MedSurgはオーガニック5.4%増、Cardiovascularは7.8%増です。
現在の主役――FARAPULSE
Boston Scientificを今研究するなら、PFA(Pulsed Field Ablation)は外せません。
同社のFARAPULSEは心房細動治療に用いられるPFAプラットフォームで、会社によれば世界で50万人以上の患者に使用され、55以上の臨床試験、7万人以上のリアルワールドレジストリデータを持っています。
PFAは熱で心筋を焼灼する従来方式とは異なるアプローチで、不整脈治療の競争構造を変えつつある技術です。
ただし、ここで企業分析として重要なのは「FARAPULSEが売れている」で終わらないことです。
2026年には逆風も出ている
Boston Scientificの2026年第2四半期は売上成長を維持したものの、会社は通期見通しを引き下げました。
背景には、WATCHMANの需要鈍化と米国電気生理領域での競争激化があります。Reutersによると、会社は2026年の調整後EPS予想を3.28〜3.32ドルへ引き下げ、競争圧力が2027年まで続く可能性にも言及しています。
これは非常に良い企業分析教材です。
優れた成長企業でも、成長製品に競争相手が現れれば評価は変わる。
したがって企業を見るときは、
現在の市場シェア
だけでなく、
競合企業の次世代製品
まで見なければなりません。
※本記事は企業・産業研究を目的としたものであり、特定の株式の購入・売却を推奨するものではありません。