JMEI代表コラム 日本医療企業研究所(JMEI)代表 齋藤 匡布
私は歯科医師として、大学病院、がん専門病院、地域医療、介護施設、そして現在の臨床まで、多くの現場で患者さんと向き合ってきました。その中で、いつも心にあった問いがあります。
「私たちは、本当に患者さんのための医療を提供できているのだろうか。」
医療技術は目覚ましく進歩しています。新薬や医療機器、AIなどは医療の可能性を大きく広げました。しかし超高齢社会では、誤嚥性肺炎や認知症、フレイルなど、「治す」だけでは解決できない課題が増えています。
私は長年、誤嚥性肺炎の患者さんを診療する中で、肺炎を治療するだけではなく、肺炎を繰り返さない仕組みを作ることこそ医療の使命ではないかと考えるようになりました。その思いから、誤嚥性肺炎予防や嚥下機能評価、そして多職種連携に取り組んでいます。
この考え方は、JMEIで医療企業を分析する姿勢にもつながっています。私たちは売上や利益だけを評価するのではなく、その企業が患者さんや医療現場にどのような価値を提供しているのかを大切にしています。
医療を変えるのは、新しい薬や機械だけではありません。患者さん一人ひとりを中心に考え、予防から治療、生活支援までをつなぐ発想こそが、これからの医療を支えると私は信じています。
JMEIは、企業分析を通じて医療の未来を考え、社会に価値ある情報を発信し続けます。医療を支える企業、人、技術を見つめ、その先にいる患者さんの笑顔につながる視点を忘れず歩んでいきたいと思います。